萩原台の東と西、生活動線が違う?

萩原台は、ほぼ真ん中付近を南北に縦断する川西篠山線(片側2車線、幅員約24m)で東地区と西地区に分かれています。 幹線道路は商圏を分断すると言われますが、信号機などで心理的に(向こう側が)遠く感じるのは確かで、商業施設などへの動線は(東と西で)微妙に違うようです。

アクセスのし易さで、東からは関西スーパーに行くことがあっても、西の人は能勢口の西友とか猪名川のイオンとかの方向に行く傾向が強かったりします。 やはり幹線道路が生活動線の切れ目になっているわけです(能勢電利用も東の住民だけ?)。

ただ、マーケティングではなく不動産としての東と西には、実は地勢の違いがあるのではないでしょうか(車ではなく徒歩で移動するとよくわかります)。 全体に起伏の大きな萩原台ですが、東地区は1、2丁目ともなだらかな南傾斜で、平坦な東西の道があり、移動もしやすく(西に比べ)穏やかな地勢と言えるでしょう。

一方西は複雑な(いろんな方向への)起伏があり、道路からの高低差が激しい箇所(西2など)もあります。

萩原台はすべて6m以上という道路の広さと、間知ブロック積擁壁による解放感も相まり、見栄えのする雰囲気の良さで人気の住宅地ですが、物件の個別性が大きいのも特長です。

萩原台に平屋住宅が増えている?

萩原台で最近、上質でスタイリッシュな「平屋建て」新築住宅(入居済・建築中)を見かけるようになりました。

今迄、新築住宅の注文主は子育て世代のパワーカップルが殆どだったはずですが、シニア層の土地取得⇒平屋住宅建築という流れが増えてきているのかもしれません。

この1年で地価だけでなく建設費も一気に高騰しました(土地と建物合わせて1000万~2000万円位予算アップ?)。

こういう状況では、資金的に余裕のあるシニアが仲介や新築市場で存在感を増してくるのは当然なのでしょう。

+++++

平屋住宅用の土地取得は、採光やプライバシー面などで難易度が高いのですが、敷地が60~70坪ほどあり起伏のある萩原台(特に西1,2?)には適地が多いように思います。

現状少し停滞気味になっている萩原台の不動産流通、こういった変化、多様化するニーズにうまく対応する必要がありそうです。

より細かくターゲットのセグメンテーションを行い、シニアの買い需要を掘り起こしていきたいですね。

住友不動産販売がDMも全廃

DX戦略を推進する住友不動産販売が、DMを廃止しその費用約60億円をネット広告(とAIによる 査定など)に振り向けるというニュースがありました。 ポスティングチラシの廃止には驚きましたが、このDM(効果なかったはず)廃止は当然でしょう。 これで同社の紙媒体(の販促)は新聞折り込みのみとなるようです。

ただ以前も記事にしましたが、Web主体の販促は萩原台のように高齢者の多い(ネットリテラシーが低い)エリアでは、苦戦すると思います。

ネット特化戦術では、売り物件開発が難しくなるはずで実際、アナログでの露出が極端に減った住友(の仲介)の存在感は萩原台地区で大きく低下したと感じます。

(2020年国勢調査小商圏(丁町別)データを再掲)

一方、地域No1のリバブルは視認性の高い場所には看板、売物件へのノボリ設置、数はすくないもののポスティング継続等アナログ販促を駆使し、萩原台での露出・活動量が質量とも突出してきています。

勢いに乗るリバブル(場合によっては自ら買取までする何でもあり営業)に対し、(コンプラ重視?で守りに入って)空中戦オンリーの住不に勝ち目はなさそうな気もします。

仲介は、時代が変わってもデジタル×アナログ×リアル(汗をかく)があってはじめて、エンドユーザーの支持が得られる業態だと思います。

不動産市場にある歪み

どんな市場にも、いわゆる歪みが生じます。

萩原台(その中でも、主に東急不動産開発分約1,250戸程度)という超ニッチなエリアに絞って、不動産情報をチェックしていると、その歪みがはっきり見えるときがあります。

よく中古住宅市場には、個人(消費者)と業者との間に情報の非対称性があるといわれます。 しかし業者間でも、エリアNo1業者とそうでない業者には取引に伴う情報量(質・量とも)に差があり、ましてや他地域の仲介業者とは相当大きな情報格差が生まれるでしょう。

そのため、北摂などの業者仲介物件に時々、相場と乖離しているのではと感じる物件が出たりします。



この2年位地価上昇局面だった萩原台は、地域No1リバブルの売物件寡占化が進行中です(露出激減の住友不動産販売は失速気味、リハウスは紙媒体の露出増で地域深耕強化?)。

そのリバブルのプライシングは最近やや甘め?というのもあり、他地域業者の仲介物件(高低差のない標準的画地で坪単価34,5万円位)がよさそうに見えたりします。

萩原台で土地を探すエンドユーザーは、大阪市など地元以外の業者による仲介物件もチェックするのもいいと思います。

北雲雀きずきの森

やっとあの酷暑が終わったと思ったら、もう一気に秋がきています。晩夏とか初秋というのはどこにいったのでしょう。

宝塚市の東端に位置し、萩原台に隣接する「北雲雀きずきの森」は、森林浴やバードウォッチングで知られていますが、もうトンボが舞い、みはらし台からは遠く葛城山金剛山の稜線がしっかり見えていました。

川西市との市境にあるこの「北雲雀きずきの森」は、元ゴルフ場を宝塚市が整備し里山として復元した、約28haの大きな公園です。

市域は宝塚市にあるものの、川西明峰高校前(駐車場もあり)の北入口がアクセスしやすく、実質的なメーンの入口?という感じです。

ここは約28haもあり、適度に起伏があるので散策ルートとしては本当に素晴らしいところです。

萩原台西(1丁目の北西部や,2丁目)からはとても行きやすい自然公園です。

地価急騰の萩原台、取引件数前年比半減?

久し振りの投稿です。

昨年地価急上昇と共に盛り上がっていた、萩原台の不動産取引に一転急ブレーキがかかっています。 昨年1~9月で約20件ほどの成約があったのが、今年同期では10件に満たない成約数と半減しています(ネットで調べた限りなのですが)。

今年の売出し物件は、昨年に比べ高低差がきついものや業者買取再販物件で高値だったりというのもありますが、価格が上がりすぎて買い需要が追いつけていない状況です。こうした取引停滞はしばらく続くのでしょう。

ところで、萩原台東1丁目で(リバブルではなく他地域の業者の売看板を)見かけましたが、坪単価約35万円なので注目です。

萩原台4月の不動産仲介市況

萩原台の4月不動産仲介状況は、3月に続き新規の売り物件が殆どでないため盛り上がりに欠けたものとなりました。 不動産価格は階段状に上昇するので、昨年の急激な価格上昇後の踊り場に差し掛かっているという局面が続いています。

実需が追いついてくるまで、当面停滞状態が続くように思います。

そんななか、リバブルが萩原台西で4月は2件成約しています。 坪単価は上がっても、東南角のようなセールスポイントのある物件は、確実に決まっていっているのでしょう。

最近の萩原台(の仲介)で顕著なことは、東急の寡占が進行中ということです。住友不動産販売の迷走?が大きな要因です。


住友不販は、流行のDX推進を旗印に従来の足で稼ぐ泥臭い仲介営業スタイルから、デジタル化に大きく舵をきる戦略転換をし、地域での活動量や露出が激減しています。

ただ、超高齢化が進む(ネットリテラシー高くない?)萩原台において、ポスティングなどアナログ営業なしでは確実に当エリアのシェアを失っていくと思われます。

(参考:2020年国勢調査小地域集計より)

萩原台人口年齢構成